ソシャゲ運営関連の記事で、気になるものをまとめました。
プレイヤーとしても、中の人の実態をできるだけ知っておくのが良いと思い。
回収が厳しい開発費
スマホアプリでの商売はそもそも、開発費という名の十字架(借金)を背負うところからのスタートになります。
・iOS用アプリ『ゲームキャスト』の開発費は5,000万円
・1人の人件費は50万円/月(※超安いけど計算しやすいから)として、10人でアプリを運営
・最初の広告費は200万円、サーバー代は月額50万円
・課金率は5%
・課金ユーザーは1万円を使う
・iOS用アプリ。売り上げの3割は Apple に取られる
ゲームを作るとき、必ず開発費がかかります。
その開発費以上に儲けなければそのゲームは赤字。つまり、ゲームが始まる前から開発費と同額以上を儲けることが義務づけられているのです。
引用元:http://www.gamecast-blog.com/archives/65816413.html
ソーシャルゲームのアプリを作って、その売り上げで運営費を賄ったり、開発費さえも回収しようとどの開発業者も考えますが、ほとんどのソーシャルゲームアプリは赤字となっているといってもいいでしょう。
例えば開発したソーシャルゲームが好評で月1,000万円の売り上げがあったとすると、1年で1億2千万円。開発費に1億円かかっていたとすると10ヶ月で開発費は回収できるという計算になりますが、実際はそうではありません。
売り上げの1,000万円から最初にAppleやGoogleに手数料として30%を支払わなくてはならないため、それを差し引くと700万円で、さらにそこからサーバー代、人件費、広告費といったコストも発生します。
仮にそのコストが200万円かかったとすると残りが500万円となるため、1億円の開発費を回収するためには20か月かかることになります。
月々の売り上げも1,000万円より下がることも当然あるため、それを考えるとそれ以上の年月がかかることが想定されます。
そうした状況から体力(資金力)のない企業は生き残れずに消滅していく運命にあるというわけです。
引用元:https://imitsu.jp/matome/app-developer/3050142321446086
広告投入とサーバー負荷増による悲劇
広告を投入するといきなり信じられないほど客が押し寄せる。広告の投入前には必ずサーバー負荷を調査すること。
「大金をかけて広告をうったら人が押し寄せてパンクしてその結果逆に客が減った」という悲劇はたくさんある。
広告を打つなと言ってはいない、むしろバンバン打つべきでそこは勘違いしないように。
引用元:http://d.hatena.ne.jp/syque/20121224/1356318656
鯖が弱いアプリがこのパターンにハマって、既存ユーザーにまで迷惑を掛けた挙句、ユーザー数をむしろ減らしてしまう・・という例を見たことがあります。
致命的なバグが運営を亡ぼす
課金系のバグは、やはり致命傷となるようです。
多くのゲームアプリが課金絡みのバグが発覚すると、即メンテや不具合利用者を厳しく取り締まる(BAN)するのは、母体が崩壊してしまうからですね。
リリース後に、とにかくバグ(不具合)に悩まされました。もちろんデバッグはしていましたが、経験が浅かったため、チェック漏れのバグがたくさん出てしまったんです。
中でもひどかったのが「課金チケットが無限に配布される」というバグです。イベントで配布する予定だった「課金チケット」が、無限に配信されてしまって。
チケットが4,000通とか、あまりにも大量に配布されすぎて、ユーザーがログインしようとするだけで、アプリが落ちてしまうことさえありました。
その後も、ずっとバグが続いて。ユーザーからもクレームがたくさん来て。「はやく直さなきゃ、はやく直さなきゃ」と急いでいるうちに、資金が底を尽きてしまいました。
引用元:http://appmarketinglabo.net/kinokore/
不具合が多いソシャゲとは?
中で働いている運営も人。やはり圧倒的に職場環境・体制に影響を受けるようです。
毎日毎日長時間労働をしていると、人の集中力って落ちますよね。
すると重要なコンテンツを追加するっていうときにも、集中力が欠けてしまって、ミスが残ったままゲームに上がってしまいます。
すると、不具合が出てしまってユーザーに迷惑がかかる。
運営サイドも夜中や土日祝に不具合対応をしなくてはいけないので疲弊して、ストレスが溜まる。
はい、デスマーチの悪循環が完成です。
これが所謂、不具合が多いソシャゲ会社の実態です。
引用元:http://ch.nicovideo.jp/razro/blomaga/ar1126187
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ソシャゲの乱発
大人の事情でソーシャルゲームを作りたいが別にヒットしなくてもいいというケースが意外にある。
出せればそれでいいというのなら相当に安く作れる(もちろんヒットしないし全く回収できない)
最近はその予算で乱発する開発会社が多いが、もう少し良く考えようよみんな。
ソーシャルゲームにやってくるのはゲームにはライトユーザーだがモバイルSNSにはヘビーなユーザーが多く、彼らはそのゲームの「盛り上がり感」を鋭い嗅覚でつかみ、盛り上がっていないゲームからはすぐに逃げていく。ライトユーザーと侮る無かれ。
女性の井戸端会議を想像するとわかりやすい。彼女たちはどうせくだらない話しかしないが、面白そうな話には食いついてもつまらなそうな話には食いつかない。ソーシャルゲームも大体そんな感じ。
一攫千金への夢
「宝くじは買わなければ当たらない」という言葉を聞くことがありますが、ゲームアプリの開発に関しても同じようなことが言えます。
ソーシャルゲームはヒットすれば赤字であったとしても一気に解消することができる「当たれば大きい」というチャンスもあります。
一例を挙げると、ファイナルファンタジーの大ヒットで知られているスクェア(現スクウェア・エニックス)は、開発したゲームのヒットに恵まれず業績が悪化し倒産寸前までになった時期がありました。
これが売れなければ会社を畳もうと考えていた時にリリースしたのが「ファイナルファンタジー」で、52万本という売り上げを記録し、それまでのマイナスをプラスに変えました。
その人気はシリーズとなり、現在も続いています。
また、SNSサービスで名を馳せたmixiが不振とささやかれていた時期に「モンスターストライク」というソーシャルアプリをリリースし、そのヒットによりそれまでの経営不振は一気に解消し、株価も右肩上がりとなったというエピソードもあります。
ソーシャルゲームはヒット作がひとつでも出せれば、それまでの経営不振などは一気に吹き飛んでしまうのです。
そうした大逆転を常に夢見て、ソーシャルゲームアプリを作成している開発会社が多数あるのです。
引用元:https://imitsu.jp/matome/app-developer/3050142321446086
低収益の運営の選択肢
1つは運営人数を減らして黒字幅を増やしつつ、赤字になったら終わる「短期終了コース」。あくまでイメージですが、SAP系(元々ゲーム会社ではないメーカー)で企業体力のあるメーカーの場合、儲けが少ないアプリはすぐに終了して新しいアプリを作ろうとする傾向が強いと感じています。
自分が関わっていたアプリも、そこそこ黒字で閉鎖になったことがあります。何もできずに閉鎖するショックはかなり大きいですね。
もう1つの道は、さらに広告を打ったり、積極的にゲームを改良して利益を増やそうとするコースです。売上げが1,500万ぐらいになれば生きる目もでてきますからね。
こちらはアプリの売上げが悪くてもプレイヤーに愛されている(つまり、何かしら長所があると認められた)ときとか、次のアプリを作る体力がない企業が選択します。
引用元:https://imitsu.jp/matome/app-developer/3050142321446086
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課金絞りはラストチャンスのサイン
課金がキツくなると多くのプレイヤーが「搾りにきた!」とか言うのですが、これで運営が豊かになるかというとそうではありません。
金がないとゲームをより良くすることができない。だから、「プレイヤーからお金をもらって、最後にできることをすべてやる!」という最後の足掻きなのです。
何もしなかったら死ぬ。ならば、何かして万が一に生き返る可能性にかけるという、前向きな運営です。
ただ、プレイヤーにお金を使わせすぎるとゲーム離れがおき、サービスを維持するために必要なプレイヤー母数がなくなって結局サービス終了になってしまうことが多いですね。
そして、この自爆技を使っても売り上げが増えなければ、ほとんどのゲームは逆に緩くなってサービス終了に向かうのです。
引用元:https://imitsu.jp/matome/app-developer/3050142321446086
運営が緩くなったら終了のサイン
最後に緩くなるのは何故か。
それは、最後までゲームを支えてきてくれたプレイヤーに対するささやかなお礼です。最後までゲームを遊んでくれたプレイヤーは、本当にありがたい人たちです。できれば、その人たちが次にやるゲームも自分たちのゲームであって欲しい。
だから、最後はプレイヤーに優しく運営して良い思い出にしてもらいたいと思っています。
引用元:https://imitsu.jp/matome/app-developer/3050142321446086
ソシャゲの撤退方法
撤退には、運営を全くしないでほったらかすケースと、ゲームを閉じて完全に終了するケースの2つがある。
ほったらかすといってもサポート対応はしなくてはならないのでそれが難しい場合は閉じてしまう。
有料課金していたゲームを閉じたりしたらユーザーから非難轟々じゃないか、と以前は言われていたが、少なくともソーシャルに限ってはそんなことはないというのが現在の常識。
引用元:http://d.hatena.ne.jp/syque/20121224/1356318656
サービス終了後の運営の感想
気持ち的に「サービス終了後」は、とてもきつかったです。我が子のように愛情を注いでつくってきたアプリが、なくなってしまったわけですから。
とくにツイッターなどで、「きのこれ」のユーザーが悲しんでいるのを、見るのが一番きつかった。みんなに楽しんでもらいたかったのに、それができなかったのも悔しくて。
もう、つらいし、悲しいし、申し訳ないし。心の中がぐちゃぐちゃになって。「なんでダメだったんだろう」と自己嫌悪にもなりました。
引用元:http://appmarketinglabo.net/kinokore/
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